本文へ移動

一般社団法人 太田市医師会
群馬県太田市飯田町818
TEL.0276-48-9291
FAX.0276-48-9293


本会は、社会公共の福祉増進に寄与し、医学・医術の向上進歩と医道の振作を図ることを以って目的とし、次の事業を行う。

医道の振作昂揚に関する事項
医学・医術の向上発展に関する事項
公衆衛生の啓発指導に関する事項
地域医療の確保充実に関する事項
環境衛生の調査研究に関する事項
保健医療の普及充実に関する事項
医業経営の改善充実に関する事項
会員の生涯教育に関する事項
医療従事者の養成に関する事項
会員の相互扶助・親睦並びに福利厚生に関する事項
関連他部門との連携に関する事項
 その他目的達成上必要な事項

 


6
2
3
0
3
5

平成24年度


太田市医師会俳句の会平成二十五年三月詠草

 下校児や足ふかふかと陽炎へり   荒木貴雪
 強東風や下着一枚加へけり     荒木貴雪
 蜆汁ぬくめて分ける老夫婦     荒木貴雪
 蜆汁大酒飲みも元気なり      有坂地竜子
 陽炎や赤城の山も泳いでる     有坂地竜子
 伝統の蜆大好き三世代       有坂地竜子
 陽炎や母の笑顔が見え隠れ     小林 功
 陽炎や恋せし乙女いまいづこ    小林 功
 小粒だが味がよいとて蜆買ふ    小林 功
 二日醉後悔しつヽ蜆汁       栃原蘇岳
 運転手陽炎追って一直線      栃原蘇岳
 陽炎や米寿の姿もちこたえ     栃原蘇岳
 陸奥に陽炎如く希望立ち      鳥山藪太郎
 蜆生くリアスの浜に多幸あれ    鳥山藪太郎
 肝病の父いやいやと蜆汁      鳥山藪太郎
 風吹くや山紫に陽炎えり      根本五味子
 独りにて蜆味噌汁たらいけり    根本五味子
 満月や海は金波に満たされし    根本五味子
 陽炎の魔法使いやビルの建つ    曲 淑子
 春うらら顔も心もゆるみけり    曲 淑子
 蜆汁朝餉の卓にこくな味      曲 淑子
 蜆汁食して出陣受験生       和賀一雄
 春彼岸いつしか父の年を越え    和賀一雄
 砂丘越え出雲夕日や蜆汁      和賀一雄

  平成二十五年三月十九日火曜日 十九時より
  『太田市医師会 理事会室』

 

太田市医師会俳句の会平成二十五年二月詠草

 爪を切る廊下の日射し日脚延ぶ    荒木貴雪
 卒業子深く一礼門を去る       荒木貴雪
 寒風やビニール袋空に舞う      荒木貴雪
 いじめっ子卒業式に忘れたり     有坂地竜子
 立志式冷たき風もたじろがず     有坂地竜子
 ガキ大将卒業式の涙かな       有坂地竜子
 恋多きおみな春の夜逝きにけり    小林 功
 春一番ここ上州に八十年       小林 功
 からっ風ばかり元気な島の春     小林 功
 卒業す友人ともに肩をくみ      栃原蘇岳
 卒業式東北地震に胸つぶれ      栃原蘇岳
 春風や米寿の祝毛布うけ       栃原蘇岳
 寒波雲隠る赤城の風厳し       鳥山藪太郎
 空風に揺れる梢の芽膨らむ      鳥山藪太郎
 空風を越え辿り着き卒業に      鳥山藪太郎
 終戦の混迷の中卒業す        根本五味子
 春の波青春の意気蘇る        根本五味子
 茜空赤城颪の身に沁みる       根本五味子
 見えぬ風おびえし人の大マスク    曲 淑子
 意のまヽに生きて傘寿や冬菫     曲 淑子
 卒業式螢の光も遠くなり       曲 淑子
 寄せ書きを胸に抱きしめ卒業す    和賀一雄
 佇めば山より風の光来る       和賀一雄
 また会えるいや最後かも春の風    和賀一雄
 空っ風精気に満ちし男体山      松本夜詩夫
 学校の犬ともわかれ卆業す      松本夜詩夫
 風除けの一輪咲きし冬椿       松本夜詩夫

  平成二十五年二月二十一日木曜日 十九時より
  『太田市医師会 理事会室』

 

太田市医師会俳句の会平成二十五年一月詠草

 初刷や新聞受けの上に置き      荒木貴雪
 寒風も帰りは止みぬ友の通夜     荒木貴雪
 初雪や犬の意の儘散歩道       荒木貴雪
 正月や熱き語らい市長選       有坂地竜子
 正月や孫とババヌキわざと負け    有坂地竜子
 正月や朝寝朝酒朝湯良し       有坂地竜子
 正月や犬のしっぽがよく回る     小林 功
 正月や犬も喜び庭かける       小林 功
 神神は多忙となりて年明ける     小林 功
 謠初め装いあらた老女達       栃原蘇岳
 日向ぼこ仰向けに寐る子犬かな    栃原蘇岳
 親族の動靜知りし年賀状       栃原蘇岳
 正月の余韻の間無しインフルよ    鳥山藪太郎
 愛犬と正月晴れの野に戯む      鳥山藪太郎
 正月や尺八とりて言祝がん      根本五味子
 初薬師乙女の髪の匂いけり      根本五味子
 凍て路や犬に曳かれて小走りに    根本五味子
 正月や孫着飾りて御挨拶       曲 淑子
 初夢や話したきこと話せずに     曲 淑子
 新年や庭かけ廻る犬二匹       曲 淑子
 ザクザクと愛犬連れて冬の朝     和賀一雄
 昼寝覚め炬燵の角に犬の顔      和賀一雄
 新年や五十路へ一歩踏み入れし    和賀一雄
 朝散歩犬に着せたるチャンチャンコ  松本夜詩夫
 正月の顔なり言葉あらためる     松本夜詩夫
 声のみの御慶大正遠きかな      松本夜詩夫

  平成二十五年一月十七日木曜日 十九時より
  『太田市医師会 理事会室』

 

太田市医師会俳句の会平成二十四年十二月詠草

 初時雨山より里に移りけり      荒木貴雪
 時雨忌やぽつねんとして檻の猿    荒木貴雪
 冬の蜂西日を受けて動かざる     荒木貴雪
 時雨去り朱塗りの鳥居若返る     有坂地竜子
 手を繋ぎ時雨見上げる茶屋の軒    有坂地竜子
 衆院選終わり静かに山眠る      有坂地竜子
 浮世絵にありきと思ふ時雨かな    小林 功
 句の道はいよいよ嶮し雪の山     小林 功
 逝きしひと登ると言ひき冬の山    小林 功
 冬ざれや夜間当直歸り道       栃原蘇岳
 落葉掻一夜明くれば又も掃く     栃原蘇岳
 冬しぐれ暮れ始めたる山の道     栃原蘇岳
 雪化粧山は遠くに籠りゆく      鳥山藪太郎
 時雨空襟巻絞めつ往診す       鳥山藪太郎
 時雨空湯から眺めつ一句成す     鳥山藪太郎
 山並みの嶺明らけき小六月      根本五味子
 大川に船浮かばせて小春かな     根本五味子
 声も無く君逝きたるや初時雨     根本五味子
 冠雪や山輝きて心澄む        曲 淑子
 しぐるるや着膨れて出る級会     曲 淑子
 山積みの仕事残れり年の暮      曲 淑子
 部活終えペダル漕ぎ出す夕時雨    和賀一雄
 夕焼けや山に溶け入る冬烏      和賀一雄
 秋時雨喪中はがきを書き始む     和賀一雄
 年の瀬や歩きて癒す腰椎症      松本夜詩夫
 山眠るふもとに相葉有流の碑     松本夜詩夫
 時雨るるや心やさしきみすずの詩   松本夜詩夫

  平成二十四年十二月二十日木曜日 十八時三十分より
  『みちくさ』

 

太田市医師会俳句の会平成二十四年十一月詠草

 片雲の速き流れや冬に入る     荒木貴雪
 一里四方刈田となりぬ大落暉    荒木貴雪
 燒そばの匂ふ社やゑびす講     荒木貴雪
 立冬や焼蕎麦持参寺めぐり     有坂地竜子
 七五三やきそば匂ふ呑龍寺     有坂地竜子
 恵比須講景気まずまず熊手かな   有坂地竜子
 やきそばは母の味なり秋の夜    小林 功
 人老いてどこか懐かしえびす講   小林 功
 秋深しやきそば食べる夫婦かな   小林 功
 やきそばわ店の味より妻の腕    栃原蘇岳
 恵比須講デフレ日本の助け船    栃原蘇岳
 朝早く号砲一発恵比須講      栃原蘇岳
 えびす講熊手値切りは母の役    鳥山藪太郎
 焼きそばも綿あめもだよえびす講  鳥山藪太郎
 えびす講星降る夜空深まりぬ    鳥山藪太郎
 行き交いの足音繋ぎ夷講      根本五味子
 秋祭り太田やきそば万々才     根本五味子
 白鳥の故郷の海に帰りけり     根本五味子
 盛りあがる焼きそば談議暮の秋   曲 淑子
 朝寒や気合を入れて門に立つ    曲 淑子
 えびす講縁起かつぎて熊手買ふ   曲 淑子
 秋の雨屋根打つ音の朝寝かな    和賀一雄
 夕霧や部活終わってペダル漕ぐ   和賀一雄
 案山子見て焼きそば食いて祭りかな 和賀一雄
 木犀や時代隔てて武家屋敷     松本夜詩夫
 焼きそばで終る集会夜の長し    松本夜詩夫
 床の間に地区の長老えびす講    松本夜詩夫

  平成二十四年十一月十五日木曜日 十九時より
  『太田市医師会理事会室』

 

太田市医師会俳句の会平成二十四年十月詠草

 しずしずと庭行く猫や秋の夕     荒木貴雪
 初恋の遠き思ひ出秋桜        荒木貴雪
 開きたる書斎の窓や秋の声      荒木貴雪
 秋桜ツリータワーも揺れ動く     有坂地竜子
 コスモスや我が物顔休耕地      有坂地竜子
 北極の氷激減秋深し         有坂地竜子
 休耕田コスモス畑となりにけり    小林 功
 コスモスやからっ風にもたくましき  小林 功
 人老いて空見上げれば秋深し     小林 功
 秋深し謠の練習かさねおり      栃原蘇岳
 院長も米寿を迎え秋深し       栃原蘇岳
 コスモスの眠気をさます走行車    栃原蘇岳
 秋深む刹那に輝る稲穂かな      鳥山藪太郎
 秋深しこだます槌の清しさよ     鳥山藪太郎
 コスモスは田より小畔がよく似合う  鳥山藪太郎
 縁側に爪切る夜や秋深し       根本五味子
 笑ふ人皆美しき秋日和        根本五味子
 コスモスの群れ咲く道に一人旅    根本五味子
 コスモスの乱れて咲くや休耕田    曲 淑子
 コスモスの風にゆだねつ自己主張   曲 淑子
 秋深し妥協許さぬ吾があり      曲 淑子
 子を送るいつもの道に秋桜      和賀一雄
 彼岸終ゆ天上の母今いずこ      和賀一雄
 黄金の畑一面薩摩芋         和賀一雄
 コスモスに囲まれている菩薩仏    松本夜詩夫
 秋思ふと墓に未完の手彫り仏     松本夜詩夫
 秋ふかし地名が語る古代の地     松本夜詩夫

  平成二十四年十月十八日木曜日 十九時より
  『太田市医師会理事会室』

 

太田市医師会俳句の会平成二十四年九月詠草

 初雁や送電塔に灯点滅        荒木貴雪
 空の青宿して池の水澄めり      荒木貴雪
 佛檀の黄菊明るし父忌日       荒木貴雪
 背比べ懸崖菊と孫娘         有坂地竜子
 秋澄むやラジオ体操ゆったりと    有坂地竜子
 秋澄めり微かに聞きし利根の音    有坂地竜子
 微笑みて菊一っぱいの遺影かな    小林 功
 幼な顔夢かうつつか菊人形      小林 功
 猛暑日の続く中にも空澄めり     小林 功
 絡繰りの歴史を語る菊人形      栃原蘇岳
 男舞澄んだ笛の音薪能        栃原蘇岳
 菊日和勇んで歩くゴルフ場      栃原蘇岳
 尖閣に澄む海のあり大和魂      鳥山藪太郎
 菊の世話休み敬老祝い会       鳥山藪太郎
 亡き犬と通いし径や菊香満つ     鳥山藪太郎
 擬宝珠や濃き紫の蝶の舞えり     根本五味子
 番なる銀杏の散るや新田墓地     根本五味子
 散歩道野川の水の澄みにけり     根本五味子
 菊一輪涙と共に献花せり       曲 淑子
 手造りの野菜手にすや玉の汗     曲 淑子
 心澄む日々のたつきや秋の空     曲 淑子
 フルートの澄みし音色や誰が吹く   和賀一雄
 丁寧に菊を活けたり父墓前      和賀一雄
 秋澄むハレの日の朝母笑顔      和賀一雄
 菊の花軍歴と言う言葉あり      松本夜詩夫
 湯上りの臍さらし居る夜半の涼    松本夜詩夫
 秋澄むやサイドミラーに己が顔    松本夜詩夫

  平成二十四年九月二十日木曜日 十九時より
  『太田市医師会理事会室』

 

太田市医師会俳句の会平成二十四年八月詠草

 昼休み続く猛暑に会話なし      荒木貴雪
 省エネや待合室の古団扇       荒木貴雪
 蚊帳吊りし昭和の遠くなりにけり   荒木貴雪
 せせらぎの蚊取線香鮎旨し      有坂地竜子
 桐生簗団扇で落とす蚊の羽音     有坂地竜子
 お揃いで踊る浴衣と団扇かな     有坂地竜子
 部屋の中蚊も全力で生きてゐる    小林 功
 われを刺す蚊にも生き血を分けてやる 小林 功
 初恋や団扇持ちたる女の子      小林 功
 湯あがりの心安らぐ団扇かな     栃原蘇岳
 入り口で団扇手渡す野外能      栃原蘇岳
 枕元ときどき通る鳴く蚊かな     栃原蘇岳
 竹島に蚊の鳴く声で総理吠え     鳥山藪太郎
 纏う蚊は満腹抱えゆるり逃げ     鳥山藪太郎
 難しや左団扇のメダル捕り      鳥山藪太郎
 秋の蚊や蹌踉めきつつも刺しにけり  根本五味子
 納涼や子どもの団扇パンダの画    根本五味子
 夏柔道切り返す技背負い投げ     根本五味子
 眠れぬ夜耳元おそふ蚊の羽音     曲 淑子
 湯浴み後の一息入れる団扇かな    曲 淑子
 団扇手に線香たいた日の遠く     曲 淑子
 点滴の腕にふたたび蚊の来たる    松本夜詩夫
 体内に昔がおりし渋団扇       松本夜詩夫
 団扇持つモデルのおりし着物展    松本夜詩夫

  平成二十四年八月十六日木曜日 十九時より
  『太田市医師会理事会室』

 

太田市医師会俳句の会平成二十四年七月詠草

 梅雨明けや公園の樹樹輝きぬ     荒木貴雪
 夕暮れの涼しさ増しぬ山の宿     荒木貴雪
 手を合す神社の木立深緑       荒木貴雪
 梅雨暑しヒッグス粒子見つけたり   有坂地竜子
 シンシンや交配自然子生む梅雨    有坂地竜子
 質量の「神の手」発見ヒッグスの梅雨 有坂地竜子
 予報士や梅雨前線なほ消えず     小林 功
 梅雨明けや生きねばならぬ夏来たる  小林 功
 手の甲の皺を重ねて夏来たる     小林 功
 梅雨じめり調剤なやむ粉薬      栃原蘇岳
 荒梅雨や雨垂れしげき水の音     栃原蘇岳
 風邪なほり手を振り帰る幼児かな   栃原蘇岳
 藪蚊のようやく手捕りにんまりと   鳥山藪太郎
 湿鬱や梅雨空憂う水害の       鳥山藪太郎
 梅雨明けの碧き尖閣我が領土     鳥山藪太郎
 蹴上がりがようやく出来て麦の秋   根本五味子
 いなさ吹くメスを捨てたる我が手かな 根本五味子
 梅雨の中傘傾げて走りけり      根本五味子
 明日あるを思ふなかれと蝶の舞ふ   曲 淑子
 梅雨寒や一枚はおってふところ手   曲 淑子
 いくつ出る家庭菜園いもを掘る    曲 淑子
 野仏の片手おがみや夏木立      松本夜詩夫
 紫陽花や有髪の尼垢抜けし      松本夜詩夫
 伝承の石に風格梅雨に入る      松本夜詩夫

  平成二十四年七月十九日木曜日 十九時より
  『太田市医師会理事会室』

 

太田市医師会俳句の会平成二十四年六月詠草

 どくだみや名には似合ぬ花を着け   荒木貴雪
 遠花火亡友よ見てるか十字星     荒木貴雪
 木洩日や話の長き翁媼        荒木貴雪
 十薬や雪隠飾るネックレス      有坂地竜子
 十薬や健康によき白十字       有坂地竜子
 空超えて金星えくぼ太陽に      有坂地竜子
 どくだみを煎じくれたる母恋し    小林 功
 天体ショー今年の空や夏近し     小林 功
 空の劇金環日食梅雨の前       小林 功
 十藥や香かすかに白十字       栃原蘇岳
 日蝕や木漏れ日形皆欠けて      栃原蘇岳
 嶺線や不安に眺める夏の夕      栃原蘇岳
 どくだみよ毒か薬か婆似なり     鳥山藪太郎
 日陰者なれど十薬楚楚と咲き     鳥山藪太郎
 墓掃除十薬嗅ぎつ一服す       鳥山藪太郎
 どくだみや五月の闇に唯白く     根本五味子
 林檎忌や昭和の歌は音を潜め     根本五味子
 原爆忌同じ夕暮赤い空        根本五味子
 化粧して心はずむや牡丹園      曲 淑子
 曇空体の重き梅雨入り前       曲 淑子
 十藥やまだまだゆける傘寿かな    曲 淑子
 スカイツリ五月の空の王者たり    松本夜詩夫
 どくだみの白き十字や無人駅     松本夜詩夫
 どくだみの秘薬めきたり老の知恵   松本夜詩夫

  平成二十四年六月二十一日木曜日 十九時より
  『太田市医師会理事会室』


太田市医師会俳句の会平成二十四年五月詠草

 吹き流し影舞ふ農家庭広し      荒木貴雪
 越して来し隣家の床の間杜若     荒木貴雪
 青春の想ひ出新た水芭蕉       荒木貴雪
 水芭蕉仏炎苞の白美かな       有坂地竜子
 霧の中木道と伴に水芭蕉       有坂地竜子
 峠越え尾瀬沼観れば水芭蕉      有坂地竜子
 隣り家に誰やら引越し春の音     小林 功
 初恋やそっとしておこ水芭蕉     小林 功
 青春や尾瀬の思ひ出水芭蕉      小林 功
 戸隠の幽谷ひそむ水芭蕉       栃原蘇岳
 四月尽引越し渡る刀水橋       栃原蘇岳
 幽寂の木もれ日浮ぶ水芭蕉      栃原蘇岳
 被震人引越し春街竜巻禍       鳥山藪太郎
 水芭蕉尾瀬にあらずも麗美白     鳥山藪太郎
 引っ越して五月空ほど気は晴れず   鳥山藪太郎
 利根の堤一面菜の花盛りかな     根本五味子
 ?の舞ふ山の麓の水芭蕉       根本五味子
 幾山河引越し四回吹き流し      根本五味子
 幻想の闇に浮かぶや水芭蕉      曲 淑子
 子供の日家庭菜園賑はひし      曲 淑子
 引越の整理出来ずに夏迎ふ      曲 淑子
 水芭蕉歩荷が鈴を鳴らし行く     松本夜詩夫
 引越しの荷物伽羅蕗匂いけり     松本夜詩夫
 水芭蕉尾瀬の木道霧速し       松本夜詩夫

  平成二十四年五月二十四日木曜日 十九時より
  『太田市医師会理事会室』


太田市医師会俳句の会平成二十四年四月詠草

 長いせし友送り出る春の宵      荒木貴雪
 土筆達おとぎの国から利根堤     荒木貴雪
 新聞に落ちる泪や春巡る       荒木貴雪
 数比べ土筆探して川原土手      有坂地竜子
 ガキ大将仰げば尊しなみだ声     有坂地竜子
 わらべ唱土筆を分けた子等何処    有坂地竜子
 草の中目立たず揺るるつくしんぼ   小林 功
 桜散る昭和一桁涙ぐましも      小林 功
 目に涙春はやっぱりやって来た    小林 功
 卒業や決意を示す涙声        栃原蘇岳
 春淺し弔辞を述べる涙かな      栃原蘇岳
 土筆つむどんどん育つデシベル禍   栃原蘇岳
 涙雨吸上げ咲きし奥桜        鳥山藪太郎
 土筆揺る微風枕に野で寝そぶ     鳥山藪太郎
 陸奥に瓦礫そこ退け土筆萌ゆ     鳥山藪太郎
 新田墓地坂のほとりの土筆かな    根本五味子
 椿散る涙潜めて手を振りぬ      根本五味子
 真っすぐに飛行機雲や春隣      根本五味子
 まヽごとの子等の手にある土筆かな  曲 淑子
 土筆摘み昔の味や厨事        曲 淑子
 泣く孫の我儘とほし春立ちぬ     曲 淑子
 あたたかし歩幅に合わす杖の幅    松本夜詩夫
 液状化という言葉のありし土筆生う  松本夜詩夫
 春愁や涙こぼさず弔辞読む      松本夜詩夫

  平成二十四年四月十九日木曜日 十九時より
  『太田市医師会理事会室』

 
TOPへ戻る