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一般社団法人 太田市医師会
群馬県太田市飯田町818
TEL.0276-48-9291
FAX.0276-48-9293


本会は、社会公共の福祉増進に寄与し、医学・医術の向上進歩と医道の振作を図ることを以って目的とし、次の事業を行う。

医道の振作昂揚に関する事項
医学・医術の向上発展に関する事項
公衆衛生の啓発指導に関する事項
地域医療の確保充実に関する事項
環境衛生の調査研究に関する事項
保健医療の普及充実に関する事項
医業経営の改善充実に関する事項
会員の生涯教育に関する事項
医療従事者の養成に関する事項
会員の相互扶助・親睦並びに福利厚生に関する事項
関連他部門との連携に関する事項
 その他目的達成上必要な事項

 


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平成25年度


太田市医師会俳句の会 平成二十六年三月詠草

 花咲いて玄関狭し君子蘭        荒木貴雪
 近よれば芯うすあをし梅の花      荒木貴雪
 勇ましく春呼ぶ音や耕耘機       荒木貴雪
 黄梅の門に寄り添ひ咲きにけり     小林 功
 若きらの瞳輝き水温む         小林 功
 盆梅やひとりの弟肺を病む       小林 功
 隣人の助けをうけて雪を掻く      栃原蘇岳
 街中の殘雪消えし広さかな       栃原蘇岳
 梅一輪咲き始めたる五輪の日      栃原蘇岳
 紅梅の幽香の天下暗夜かな       栃原生仁
 緊張のほぐれ香やさし月の梅      栃原生仁
 蠢けるアメバの如雪解ける       栃原生仁
 辛夷の芽膨らみそめし朝かな      根本五味子
 大雪に閉じこめられて大根焚く     根本五味子
 地震の後偕楽園に梅白し        根本五味子
 雪折れの古木の梅の咲きにけり     鳥山藪太郎
 あぜ道に咲くたんぽぽの気早かな    鳥山藪太郎
 雪漕ぎて来たる職員頼もしや      鳥山藪太郎
 梅が香に手をさすりて庭に立つ     曲 淑子
 垣越しのあいさつはづむ梅日和     曲 淑子
 思ふまヽ我を通しおり春日かな     曲 淑子
 残雪の赤城を遠く春来る        和賀一雄
 竹林を越え匂いけり水戸の梅      和賀一雄
 なごり雪桜菜の花三重奏        和賀一雄
 蘆の芽の尖りてかはる水の音      窪田 明
 盆梅のおのが世界をひろげけり     窪田 明
 往来に竿売りの声水温む        窪田 明

  平成二十六年三月十九日水曜日 十九時より
  『栃原先生宅』

 

太田市医師会俳句の会 平成二十六年二月詠草

 春寒や信号渡る子等の声        荒木貴雪
 冴返る鯉の動かぬ三千院        荒木貴雪
 初午や御幣眞白き旧農家        荒木貴雪
 老いてなほ夢の欲しいよ春近し     小林 功
 春寒しせんべいぶとんにくるまれて   小林 功
 朝風呂にじっと動かず春寒し      小林 功
 血圧の?きを憂う余寒かな       栃原蘇岳
 きさらぎ能女性ばかりの舞台かな    栃原蘇岳
 春寒に耐えて待つ身や?架駅      栃原蘇岳
 空にまで湯気湧きたてヽ大河行く    栃原生仁
 取り出して肩にピンクと余寒かな    栃原生仁
 水溜り夜半の帰りの薄氷        栃原生仁
 初場所や勝名乘りうけ太鼓腹      根本五味子
 妻臥して密かに暮らす余寒かな     根本五味子
 蕗の薹生命再び蘇る          根本五味子
 春寒し悲喜こもごもの合不合      曲 淑子
 春寒の夜更けのサイレン救急車     曲 淑子
 ほろ苦き故郷の思い蕗の薹       曲 淑子
 春寒や厨に漏るる水の音        窪田 明
 おほかたを晒し古塚春を待つ      窪田 明
 滝凍ててたちまち空の青を吸ふ     窪田 明




  平成二十六年二月二十日木曜日 十九時より
  『太田市医師会理事会室』

 

太田市医師会俳句の会平成二十六年一月詠草

 初雪の無くて七草迎へけり       荒木貴雪
 初明り先づ赤城嶺を染めにけり     荒木貴雪
 電線の鴉動かず寒の入り        荒木貴雪
 新春やがんばるべぇと老の声      小林 功
 手を合はせ初日を拝む老い二人     小林 功
 初春のひと日ひと日を惜しみけり    小林 功
 初明り空と甍を切りはなし       栃原蘇岳
 今年こそ掛け声ありて謠初       栃原蘇岳
 初空やマラソンに添うヘリコプター   栃原蘇岳
 阿々宇宙小さく月の師走哉       栃原生仁
 大盛を真っ赤の万両ひがな揺れ     栃原生仁
 初日ども醒むるが儘や共八十路     栃原生仁
 妻病みて孤独な暮らし去年今年     根本五味子
 初日の出新田古城の高みより      根本五味子
 陽を透かし紅葉赤く燃え立てり     根本五味子
 初春や余世は奉仕の生きがひで     曲 淑子
 正月や五人家族でありし時       曲 淑子
 初明り鏡に向ひ紅を引く        曲 淑子
 お年玉渡す母の背丸くなり       和賀一雄
 椿油で揚げし馳走や島の春       和賀一雄
 華やかにジェンヌ招いて新年会     和賀一雄
 初日いまあをあをと菜の甦る      窪田 明
 白足袋のはこびすがしき翁舞      窪田 明
 懐手して震災を語りをり        窪田 明

  平成二十六年一月二十三日木曜日 十九時より
  『太田市医師会理事会室』

 

太田市医師会俳句の会平成二十五年十二月詠草

 大枯野末に控える大赤城        荒木貴雪
 老人の戦争談義冬日向         荒木貴雪
 焼芋の売り声ぬくし夜静か        荒木貴雪
 ひとひらの葉の舞ひ落ちる冬野かな   小林 功
 老いてなほ夢を持ちたし冬牡丹     小林 功
 友逝きて急に今年を惜しみけり     小林 功
 閉院と聞いて我もが枯野道       栃原蘇岳
 紅葉狩戸穩山の奥深く         栃原蘇岳
 謠終え紋付きたヽむ冬座敷       栃原蘇岳
 佛心のコインこつんと社会鍋      栃原生仁
 枯れ道の猫じやら布団猫ねむる     栃原生仁
 冬日背に爪切る老女音のよし      栃原生仁
 枯野道独り行くとき雲流る       根本五味子
 枯野原果ては浅間の雪白し       根本五味子
 日に映えて炎と立てる薄かな      根本五味子
 一人旅明日を夢みて枯野行く      曲 淑子
 行く年や心静かに送りたし       曲 淑子
 遠赤城枯野静かに眠りたり       曲 淑子
 暮せわし焦るばかりで何もせず     和賀一雄
 寄鍋に今日も一日感謝する       和賀一雄
 枯野行くポケットの手握り背を丸め   和賀一雄
 霜の菜の朝日に色のまさりけり     窪田 明
 晴れわたる那須の枯野の翁道      窪田 明
 日翳れば色を深めて石蕗の花      窪田 明

  平成二十五年十二月二十日金曜日 十八時三十分より
  『みちくさ』

 

太田市医師会俳句の会平成二十五年十一月詠草

 運び込む作者の笑顔菊花展     荒木貴雪
 穭田の緑くっきりあちこちに    荒木貴雪
 満天星の垣紅葉して侘び住まひ   荒木貴雪
 老いてなほ生きたしわれは穭かな  小林 功
 ありあまる菊に埋もれて母逝けり  小林 功
 幼き日こわごわ触れし菊人形    小林 功
 菊花展晴着の子供そこここに    栃原蘇岳
 大管菊我一番と咲き誇る      栃原蘇岳
 並び立つ菊の厚物競い合ふ     栃原蘇岳
 穭田のやさしき青や日の溢れ    栃原生仁
 古長着きしぎしと解き綿羽織    栃原生仁
 賞の菊作りし者の個性あり     栃原生仁
 丹精の菊持ち来たり老患者     鳥山藪太郎
 陸奥の田に穭萌ゆ繫継と      鳥山藪太郎
 往診を菊の眩しく迎えけり     鳥山藪太郎
 青々と命の余韻穭かな       根本五味子
 大菊に精一杯の苦心かな      根本五味子
 関八州挙げて競へり菊花展     根本五味子
 穭田の命を灯す青さかな      曲 淑子
 明日ありと思う心や菊一輪     曲 淑子
 長き夜やパッチワークに夢つなぐ  曲 淑子
 穭田に赤城は風をあらたむる    窪田 明
 行く秋や静御前の舞ひをさむ    窪田 明
 本尊は大日如来菊日和       窪田 明

  平成二十五年十一月十四日木曜日 十九時より
  『太田市医師会理事会室』

 

太田市医師会俳句の会平成二十五年十月詠草

 うそ寒の野に一人立つ遠赤城    荒木貴雪
 木犀の気高き香り父の忌日     荒木貴雪
 黄ばみたる庭の柿の実夕日受け   荒木貴雪
 渋柿や人それぞれに味のあり    小林 功
 柿一つ風に吹かれて落ちにけり   小林 功
 老い犬のいびき聞こえる夜寒かな  小林 功
 そぞろ寒ネクタイ結び診察衣    栃原蘇岳
 竿先にがっちり掴む柿の帯     栃原蘇岳
 木守柿米寿の家に伝われり     栃原蘇岳
 茅の屋の馴みの粉ふく吊し柿    栃原生仁
 真っ白と写さぬ鏡やヽの寒     栃原生仁
 髭うごく翡翠に収まるきりぎりす  栃原生仁
 ご婦人の糖値上がるは柿の頃    鳥山藪太郎
 捥ぎし柿差し出す姪の小さき手   鳥山藪太郎
 野の草にしずく輝き秋寒し     根本五味子
 凪いだ海満月昇り金波かな     根本五味子
 信濃路に柿鈴生り空青し      根本五味子
 秋寒や一病自慢のクラス会     曲 淑子
 渋柿のすだれの如く軒飾る     曲 淑子
 一言の足らぬ誤解や肌寒し     曲 淑子
 辛口の新酒によいて夢語る     和賀一雄
 ボジョレ飲みユーミン聞いて秋の夜 和賀一雄
 亡き父を思いコスモス生けにけり  和賀一雄
 棒稲架のひとつひとつに重き影   窪田 明
 山峡にせばき父祖の地信濃柿    窪田 明
 階段を登りホームにそぞろ寒    窪田 明

  平成二十五年十月十七日木曜日 十九時より
  『太田市医師会理事会室』

 

太田市医師会俳句の会平成二十五年九月詠草

 鈴虫や辞書を閉させば声止みぬ   荒木貴雪
 低く飛ぶ帰へる燕の雨の中     荒木貴雪
 泥付きの貰ふ枝豆一抱へ      荒木貴雪
 今生の別れに鳴くや虫の声     小林 功
 老いの身は楽しく聴かな虫の声   小林 功
 枝豆のいつも間にやら空になる   小林 功
 枝豆や簗の食卓風流る       栃原蘇岳
 枝豆の薄皮ほぐす口の中      栃原蘇岳
 丹精の枝豆もらう茎のまま     栃原蘇岳
 冷水を通して籠の枝豆の青     栃原生仁
 旱かな小川の流るるダムの底    栃原生仁
 枝豆の三はか残され弾け豆     栃原生仁
 山宿や蚤の多きに寝ねがたし    根本五味子
 師と泳ぐ木更津の海夜光虫     根本五味子
 娘の作る夕餉刺し身とそら豆と   根本五味子
 枝豆のさそふビールで賑はへり   曲 淑子
 隠元の蔓からまりて柵の外     曲 淑子
 訪れし蟋蟀友に目の冴へて     曲 淑子
 ひとり寝る妻子留守の夜虫の声   和賀一雄
 墓参り行くつもりが酔いて鼾かく  和賀一雄
 庭に降り枝豆摘んで昼の酒     和賀一雄
 久しくも売地のままに昼の虫    窪田 明
 枝豆を食ふに行儀のなかりけり   窪田 明
 狂言師秋の扇をのみほせり     窪田 明

  平成二十五年九月十九日木曜日 十九時より
  『太田市医師会理事会室』

 

太田市医師会俳句の会平成二十五年八月詠草

 椽先の線香花火や力あり      荒木貴雪
 朝戸繰り残暑の未だ衰へず     荒木貴雪
 湯上りの心寛ぐ浴衣かな      荒木貴雪
 過ぎし日の線香花火にみな揃ひ   小林 功
 遠花火別れし君は今いづこ     小林 功
 若き日のゆかた姿や妻を恋ふ    小林 功
 浴衣きて一合の酒膳の前      栃原蘇岳
 招かれし屋上よりの花火かな    栃原蘇岳
 花火より藝妓の姿注目し      栃原蘇岳
 曇り良し花火ははなをほどきけり   栃原生仁
 只今と入れば猛暑の座り居て    栃原生仁
 三尺を金魚結びにゆかたの子    栃原生仁
 いなせには縁無し我の浴衣着よ   鳥山藪太郎
 孫等持つ花火に照るは笑顔ばば    鳥山藪太郎
 秋花火澄み渡るほど寂しけれ    鳥山藪太郎
 邦楽会浴衣復習ユカタサライの賑はしく     根本五味子
 揚花火玉屋タマヤ鍵屋の声高し      根本五味子
 うたかたに生きて八十路や額の花  根本五味子
 逝きて知る父母の優しさ盆の月   曲 淑子
 手花火の光が照らす孫の顔     曲 淑子
 糊効きし浴衣まといて旅の宿    曲 淑子
 その後のことは知らぬと花火散る  和賀一雄
 ただ一人異国にありて夏の空    和賀一雄
 ライラック供え恩師の音楽葬    和賀一雄
 浴衣着の少し目方を減らさねば   窪田 明
 ゆるやかに色を散らして昼花火   窪田 明
 盆棚にみな年下の仏たち      窪田 明

  平成二十五年八月二十二日木曜日 十九時より
  『太田市医師会理事会室』

 

太田市医師会俳句の会平成二十五年七月詠草

 短か夜や途中で醒めし夢惜しき   荒木貴雪
 早苗田の緑の海や風渡る      荒木貴雪
 雷雲の速き動きや鳥一羽      荒木貴雪
 梅雨明けて内はクーラー外地獄   有坂地竜子
 遠雷や近き花火と夢ごこち     有坂地竜子
 近雷や夜半の目覚と句作良し    有坂地竜子
 遠雷やはや半分の年を越す     小林 功
 聴診器持ちて逝きたし夏の夢    小林 功
 遠雷やわれにもありし恋の花    小林 功
 夏の夢世界遺産の富士登山     栃原蘇岳
 雷鳴や電源切って身をひそむ    栃原蘇岳
 枝葉より雨垂れ殘し雷雨去る    栃原蘇岳
 落雷後電話屋主人多忙なり     鳥山藪太郎
 雷雨来て田畑花木は蘇生せり    鳥山藪太郎
 雷雨去り雲間の洩れ陽虹映す    鳥山藪太郎
 父の日に子のプレゼント縞のシャツ 根本五味子
 五月闇酔生夢死もまたよけれ    根本五味子
 雷も恐るに足らず避雷針      根本五味子
 遠雷の一息おいて轟けり      曲 淑子
 朝顔や見たき夢見ず朝迎ふ     曲 淑子
 かきくもる空に雷鳴地に豪雨    曲 淑子
 一瞬の雷光照らす犬の顔      和賀一雄
 梅雨籠り在りし日の夢思い出し   和賀一雄
 あといくつ小さな夢を笹につり   和賀一雄

  平成二十五年七月十八日木曜日 十九時より
  『太田市医師会理事会室』

 

太田市医師会俳句の会平成二十五年六月詠草

 一日で広き代田や日曜日      荒木貴雪
 茄子光る家庭菜園初もぎり     荒木貴雪
 杜若静かに咲けし寺の池      荒木貴雪
 一夜漬け唇青し茄子薫る      有坂地竜子
 琴の音が茶室に届く走り梅雨    有坂地竜子
 秋茄子を嫁に食わせる朝餉かな   有坂地竜子
 老い犬のいびきの音や夏来たる   小林 功
 焼茄子やどこから聞こゆ母の声   小林 功
 茄子一つ皿に横たふセンスかな   小林 功
 糠自慢母のつくりしなすび漬    栃原蘇岳
 つヽじ園琴の音流る池の面     栃原蘇岳
 つヽじ咲き習い始めのシヤミの音  栃原蘇岳
 雪解けの谷音強し湯檜曽みち    鳥山藪太郎
 垂れ寝そぶ忘れ大茄子誰か食う   鳥山藪太郎
 帶の棘痛けど美味し瑞き茄子    鳥山藪太郎
 シギ焼きを茄子蒲焼カバヤキ言へる店    根本五味子
 大川に音高々と揚げ花火      根本五味子
 春眠や昭和の歌に聴き惚れて    根本五味子
 茄子植えて育て樂しむ寸暇かな   曲 淑子
 初茄子や孫手にとりて笑顔なり   曲 淑子
 郷愁をさそう琴の音梅雨の前    曲 淑子
 朝露をまといて帰る盆の茄子    和賀一雄
 轟の中は無音や裏見滝       和賀一雄
 新緑の渡良瀬行けど君は亡し    和賀一雄

  平成二十五年六月十八日火曜日 十九時より
  『太田市医師会理事会室』

 

太田市医師会俳句の会平成二十五年五月詠草

 鍬立てて老農春を惜しみける     荒木貴雪
 蓬摘む老婆婆婆の手拭い眞白なり   荒木貴雪
 道端の菜は咲きにけり同じ場所    荒木貴雪
 七連休蓬草餅食べ飽きず       有坂地竜子
 蓬咲き鼻水くしゃみ大笑い      有坂地竜子
 芝桜見えるパノラマ高速道      有坂地竜子
 蓬生や売物件の文字見えて      小林 功
 一直線人生街道春を行く       小林 功
 表道裏道もあり春来たる       小林 功
 同伴し道草ふせぐ一年生       栃原蘇岳
 蓬餅着物をきたるあるじかな     栃原蘇岳
 葉桜や片道切符の特攻隊       栃原蘇岳
 蓬摘み駄賃貰いし幼き日       鳥山藪太郎
 蓬餅食えば醒めたり冬眠の      鳥山藪太郎
 まだ冷えど桜花舞う東北道      鳥山藪太郎
 蓬とは知らず草餅食べにけり     根本五味子
 生かされてゆっくり歩む桜道     根本五味子
 連れ立ちて舞う袖床し花衣      根本五味子
 蓬餅舌鼓うつ三時かな        曲 淑子
 若葉萌ゆ道標なき人の道       曲 淑子
 旦々と我道歩む八十路春       曲 淑子
 日が射して風立つ蓬摘みにけり    和賀一雄
 その角を曲がれば見える蓬餅     和賀一雄
 この道も早半ば過ぎ一人酒      和賀一雄

  平成二十五年五月十六日木曜日 十九時より
  『太田市医師会理事会室』

 

太田市医師会俳句の会平成二十五年四月詠草

 花粉症小鳥くさめに飛び去りぬ    荒木貴雪
 芽吹きたる欅の大樹気の明し     荒木貴雪
 木瓜の花急に我が庭彩りぬ      荒木貴雪
 夏蜜柑尾道旅行や海青し       有坂地竜子
 花粉症クシャミ涙眼スギ戦争     有坂地竜子
 身籠もりて仕合わせ一杯夏蜜柑    有坂地竜子
 夏蜜柑湯船に揺れてどこへゆく    小林 功
 夏蜜柑湯槽に揺るる至福かな     小林 功
 花粉症診察するも涙目で       小林 功
 春愁や鼻水やまぬ花粉症       栃原蘇岳
 登山中先は一息夏蜜柑        栃原蘇岳
 塀際の根元を染めし紅椿       栃原蘇岳
 春伊勢は人の願いの花盛り      鳥山藪太郎
 給食の剥けぬ夏柑かぶりつき     鳥山藪太郎
 花粉疎も身裂かる杉が普請成す    鳥山藪太郎
 花粉症乙女の顔のあざらけく     根本五味子
 夏蜜柑皮の厚さを厭いけり      根本五味子
 夏味柑その清冷の香を愛す      根本五味子
 夏蜜柑今日も張り切る八十路かな   曲 淑子
 背を丸め芹摘む媼の家族愛      曲 淑子
 風に乗り花粉はびこる春の街     曲 淑子
 桜花舞いはらりと落ちし手のひらに  和賀一雄
 花粉症いずこに行きし春の雨     和賀一雄
 夏みかん剥く細き手に光射す     和賀一雄

  平成二十五年四月十八日木曜日 十九時より
  『太田市医師会理事会室』

 
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